ヴィーガン食生活のすすめ

最初はペスコベジタリアンから

 動物たちへの共感や健康・地球環境のことを考えて動物たちを食べることをやめようと思っても最初からヴィーガンを始めると挫折率が高いと思います。私もいきなりヴィーガンを始めようとしたことがあったのですが、あれもこれも食べられないということでどうしていいかわからず一度挫折しました。
 というわけで、私の経験を話すと最初はお肉はNG、魚・卵・乳製品はOKというペスコベジタリアンを始めました。これを8ヶ月ほど続けました。家族も協力的で私のためにメニューを考えてくれました。販売している食品にはチキンエキスなど含まれているものも多いので、食品の裏側についている成分表をよく見る習慣をつけましょう。
 しかしペスコベジタリアンは比較的簡単に実行できるかと思います。お魚を食べられるというのは日本人にとっては大変ありがたいことで主菜に困ることはないでしょう。そのためペスコベジタリアンでは家族との食事もほぼ同じものを食べることができました。
 この頃から肉の代わりに大豆ミートを利用したメニューを試し始めました。大豆ミートは菜食生活に欠かせないものだと思いますので、早めに調理法を学んでおくと良いと思います。大豆ミート専門の調理法が載っている書籍もありますので手元にあると便利です。

次はベジタリアン

 その後、肉・魚NGで卵・乳製品はOKのベジタリアン生活に移行しましょう。ベジタリアンになると食べられるものも限られてきます。家族と別々の食事を取ることも増えました。販売している食品も利用できるものが限られてきます。肉と魚を食べれられないので選択できる食品はだいぶ減ることになります。ストレスを感じることもあるでしょう。この頃からヴィーガンへの移行を考えて食卓のメニューをよく考えましょう。
 ベジタリアンでよく使用するのが大豆製品です。豆腐・納豆・豆乳・大豆ミートなど大豆製品から栄養分をとることが多いと思います。タンパク質は大豆製品に多く含まれています。
 そばやうどんを食べるために麺つゆを自分で作ることをおすすめします。普通はかえしに加えるだしはかつおだしですが昆布だしに変更します。味は変わりますがとてもおいしい麺つゆを作ることができます。昆布だしは昆布だしの素を利用してもOKです。
 ベジタリアンではスーパーなどのベジタリアン対応の食品棚を利用した方が良いでしょう。大きなスーパーには専用棚がある場合が多いです。私はここで売っている野菜ブイヨンやシチューの素など、またベジタリアン用のカレーをよく利用しています。

いよいよヴィーガンの食生活へ

 ここまでベジタリアン生活をされていれば、今まで食べていた食品から卵と乳製品を抜くだけなのでヴィーガンへの移行は難しくありません。ベジタリアンを経験されていれば多少の我慢も慣れていると思います。
 ヴィーガンに移行する際に伝統食である精進料理をよく学んでおくと良いと思います。ヴィーガン向けの日本食を食べることが日本人が長くヴィーガン生活を送る上で重要であると思うからです。
 市販されている食パンには乳成分が含まれていることがあるので、パン焼き器で自分の分の食パンを焼いて冷凍保存して使っています。パン焼き器はパナソニック製品がおすすめです。普通の食パンを作る際にレシピでは脱脂粉乳とバターを使っていますがここはアレンジしています。脱脂粉乳は入れず、バターの代わりに純白ごま油(味や匂いはありません)を入れてパンを作っています。これでも十分おいしいパンが焼けますので、市販している食パンを食べれなくても安心してください。
 ドレッシングも気をつけましょう。ドレッシングにはよく卵が使われていますので、卵不使用の商品を選びましょう。
 砂糖もできれば白砂糖ではなくきび糖やてんさい糖を選びたいところです。しかし私が読んできた洋書のヴィーガン本には砂糖の記述がなかったので、まずは努力目標で良いかもしれません。完璧を目指すよりもまずはヴィーガンの食生活を実践することを重要視しましょう。
 栄養面ではビタミンB12、オメガ3脂肪酸、鉄分などを注意して摂取する必要があります。ビタミンB12は海藻類などに含まれますがサプリで摂取する方が簡単です。オメガ3脂肪酸はエゴマ油やアマニ油から摂取しましょう。鉄分は植物に含まれているのは非ヘム鉄なのでビタミンCとともに摂取すると体に吸収されやすくなります。

私は神様のお導きによりヴィーガンに成れました。
古来多くの宗教が殺生を禁じています。 菜食に目覚めることで動物たちを殺すことをやめることができます。 動物たちを救うことは自分たちが救われることにもつながるのではないでしょうか。
この文章があなたのヴィーガン食生活を考える上での一助となれば幸いです。